小型卓上ボール盤?

小型卓上ボール盤

巷では「小型卓上ボール盤」と分類されていますが,20kgを軽く超え,家庭用工作機械としては大物(笑)です.

最近,エフェクターのケースや真空管アンプ等に大きな穴開けをすることが多いです.電子工作向けのHOZANの小型ボール盤では,3mm,頑張って6mmの穴開けが精一杯です.一方エフェクタでは,標準プラグのジャックやDPDT,3PDT等のフットスイッチのために直径が12mm超の穴開けを要求されます.今までは,6mmの穴を開けた後でリーマーでグリグリと拡げていましたが,足で踏みつけるエフェクターケースはアルミとはいえ2mm近い厚さのケースであり,穴開け,グリグリの作業だけで半日を費やすことが多く,時間とリーマーの刃を無駄にしている気がして,導入に至りました.
新品では,超ブランドな日立工機は20万円とかの価格なので手が出ません.台湾製や中国製のものは品質面で問題を起こす場合も多い様子なので,国産の中古をオークションで入手しました.東芝のボール盤でチャックは13mmまで可能,モーターは誘導モーターで350Wくらいのものが付いています.

オークションなので状態が気になりましたが,錆びが浮いていることを除くと特に問題は無さそうです(一度電源を入れて確認).流石に20kg超は重く,移動に難儀しましたが,まずは屋外で時間をかけてピカールで錆落とし,WD40も大活躍.チャックハンドルが付いていなかったので,サイズを測り,この業界ではブランドのユキワのチャックハンドルを発注.到着までの間はメンテです.

本物の鉄というとおかしな話ですが,日頃アルミやステンレス,真鍮に触れることの方が多いので,工作機械の硬くて錆易い鉄に触れたのは久々です.磨いてWD40を吹いておいても数日で赤錆が浮いてくるので,きちんとした防錆剤で後日手入れをすることにしました.

誘導モーターは突入電流が多いので,スイッチを入れた瞬間,家の照明が一瞬ちらつくのはご愛敬.長時間稼働しても安定して動いそうな安心感があります.
これで,穴開けに半日費やすこともなくなりそうですね.