カテゴリー: 自作

CWデコーダ

「びんぼうでいいの」でArduinoに慣れたところで,モーター制御だけではなく,何かを作りたいと考えています.最初は,アンテナチューナーを考えていたのですが,少しハードルが高いのと,現状のVDPで結構満足しているのとがあり,CWデコーダを作ってみることにします.無線機のPhone出力をいきなりArduinoのA/Dコンバータ入力へ突っ込んでも良いのですが,Webをいろいろ眺めていたところ,なんと世の中にはトーンデコーダという便利なICがあることを知り,早速これを用いて検討することにしました.セカンドソースなのかも知れませんが,日本無線からNJM567DというICが出ており,秋月電子通商で一個50円で売っています.とりあえず,これで試し,ソフトでも出来そうだったらAtmelのマイコンだけでやってみることにします.

「びんぼうでいいの」by aitendo

格安ですが確実に動くので気に入ってます.ただ,このお店の商品の特徴として,よく仕様が変更になるというのがあります.このボード自体もバージョンアップがされているのですが,それ以外に「びんぼうでいいの」用のパーツセットも密かに変更になっていたのにはまいりました.前回買った時は16MHzのXtalも入っていたのですが,今回は入っていませんでした.だから高いとか損したとかいうつもりはないほど,価格設定が低いのですが,気が付かなかったためにXtalを別途買って来なかった痛手が大きいです.パーツセットなんだから入れておいて欲しかった(コストがかさむならば多少値上げしても良いので).

で,ついでに「あちゃんでいいの」も買ってきて組み上げたのですが,表面実装の部品もあり,なかなか作りごたえがあります.MTRを作ったことのある人ならば,何とかなる範囲かと思います.

Arduinoで何をするか?

いろいろやりたいことがあります.以前から騒いでいるマイクロマウスもありますが,買ってきた半導体の特性を測る測定器も作ってみたいです.例えばカーブトレーサとか.あとは,周波数シンセサイザというか発振器というか,も無線機の調整用にあると便利です.変調がいろいろかけられると尚更便利です.他に,CWの自動復号とか,アンテナチューナーも作ってみたい.いずれも市販品もありますが,やはり自分で作ってみたいものです.

ステッピングモーターと組合わせて,NCな工作機械も面白そうです.硬いものは難しいですが,樹脂や木材相手のものならば,楽しいかも知れません.

Arduino

こんなに簡単とは思いませんでした.マイクロマウスだけではなく,様々な制御に使えると思い,Arduinoの世界に足を踏み入れてみましたが,昔のマイコンとは異なり,とても簡単に試すことができることがわかりました.

さすがに,出来合いのを買ってくるのは自作派として気が引けたので,aitendoの「びんぼうでいいの」に手を出してみました.多少は難儀することを覚悟していたのですが,ネット上に情報が数多く存在するため,試したその日のうちにモーターのPWM制御まで出来てしまいました(モーターシールドは秋月で市販品を買いましたが).

USB<->シリアルの変換チップが,Arduino UNO3Rの標準とは違うICなので,専用のドライバが必要なこと(aitendoの製品の説明ページにリンクがあります)が,少し特殊なくらいです.店頭で売っているCPU(Atmega328P)が,「Arduinoのブートローダーなし」,なので,それを別途用意する必要があります.誰かに作ってもらっても良いですが,私はマルツでブートローダ書き込み済みのAtmega328Pを買いました.あとは,これを使って,増殖させることができます.

ブートローダーライターもaitendoで購入しましたが,aitendoのwebサイトの説明にある,optifixのコードが少し古いため,最新版のarduino IDE(開発環境)では,コンパイルエラーを起こします.どうやら,コードの領域?をconstにして欲しい様な旨のエラーが出ています.これについては,書き換え方法を紹介しているサイトもありましたので,検索すればすぐみつかると思います.昔の版のArduino IDEに戻す方法を紹介しているサイトもありますが,出来れば最新版でコンパイルできた方が気持ち良いと思います.

「釣竿アンテナ製作ノート」つづき

この本は,いろいろと”目から鱗”なことが書かれています.特に,ベランダアンテナとアース,ラジアルに関する記載は秀逸です.ざっくり書くと,1/4λバーティカルをベランダに立てる場合,(1)ラジアルとして電線を多量に散りばめる,(2)ベランダの手すりをアースにする,(3)GP(エレベーテッドラジアル),という選択肢があります.結論から言うと,(3) > (2) > (1)で効率が良いということです.基本的な考え方として,「電流腹を建物から遠ざける」というのが一番重要.なので,エレベーテッドが一番良い.また,GPアンテナの場合,ラジアルは一本だとL字ダイポールでバーティカルな輻射にはならない(対称形に張るのが重要)ということも書かれています.

また,アンテナのローディングコイルについて,ボトム,センター,トップと考えると,ボトムは電流腹なのでそこにコイルを入れると効率が悪い様なことを言われているが,実際はそうではない.センター,トップになると高いインダクタンスのコイルが必要になり,巻線数が多い必要があり,抵抗値が上がりQが下がるのでよろしくない.大型コイルをボトムに入れるのが実装まで考えると良い,というのも”目から鱗”でした.まあ市販のホイップはどちらにしろ大したコイルではないので,ダメか.

で,これらをまとめると,狭いベランダでコンパクトに効率よいアンテナを立てるとなると,1/2λのバーティカルな気がするのですが,あってますかね?電流腹は建物から離れるし.バーティカルダイポールは,給電が面倒なので,以前作ったみたいなEFHWにするのが良さそう.短縮したければ,1/2λのセンターにコイルを入れるので良いのか?いろいろ試してみたくなりました.

でも,よく考えたらセンターにコイル入れて短縮して,オフセット給電したら,それってVCHアンテナじゃん.なんか同じところをぐるぐる回っている気がする.

釣竿アンテナ製作ノート

CQ出版からかつて出ていた本です.内容,とても充実しています.技術的な説明,コンピュータシミュレーションを併用した解説,実際の製作のいずれも,実践的でとても参考になります.残念ながら本は持っていないのですが,図書館で借りて閲覧することが出来,一気に読んでしまいました.とにかく参考になります.CQ出版には是非再度発行していただき,最近巷にあふれつつある数々の都市伝説?を払拭して欲しいものです.

aitendoで買い物

とても面白い店です.

半導体,特にトランジスタ類については,型番だけ見ると「懐かしいやつが残ってる」,と歓喜しますが,よく見ると海外の互換チップだったりすることもあります.性能についてどれくらい違うかはわかりませんが,既存製品の修理のためとかだと,注意が必要かも知れません.でも,古い部品は劣化していることがあるので,その意味では互換品で最近製造されたものの方が良いかも?また,日立,東芝,NECといった定番のメーカーのトランジスタも仲良く混じって売られているので,それを探すのも楽しいです.

FCZコイルみたいなIFTを自作するためのキットもとても安く売っています.また,どこかの基板からはずして来たような部品もあるので,昔ながらの秋葉原のジャンク屋がこぎれいな店構えになったとも言えます.

ちょっと遠いですが,今後の巡回コースに含めようかと(開店が午後なのが難点).

リニアアンプの設計(その2)

ハムフェアで入手した基板はモトローラのRFトランジスタ向けの設計になっているので,自分の設計に合わせてゴリゴリと基板のパターンを修正.こういう時はリューターが役に立ちます.

一方,LTspiceの方は,最後の詰めがなかなか.RFトランスの巻き数比やインピーダンスの調整は,収束してきましたが,出力波形のFFTの結果がいまひとつ.新スプリアス基準も解釈がいろいろあって心配なのですが,とりあえず,定K型を5段と多めに用意してみました.回路シミュレーションの結果を見ると,かなり効果があるみたいですが,spiceの計算精度の問題化,フィルタの段数を増減しても,あまりスペクトルに変化が見られない気がします.なぜ?

リニアアンプの設計(その1)

三菱電機のRF用パワーMOSFETを使えば簡単なのはわかるのですが,結構なお値段もしますし,飛ばしたらお財布にも痛いです.最近はスイッチング電源用に高速かつ頑丈なMOSFETが安価に売られているので,これを利用しない手はないでしょう.鈴商でIRF530(単価200円)で入手してから設計開始です.スイッチング電源用のMOSFETは,ON/OFFで使うことが前提になっているので,増幅器に使おうと思うとデータシートの情報では不足気味です.とりあえず,回路シミュレーションだぁ!ということでLTspiceの登場です.「トロ活」他の回路を元に適当に設計して,シミュレーションを繰り返します.どうやらVgsが4Vを超えるとONになる特性なので,リニアアンプには使いやすいかも知れません(リニアアンプは入力電力も比較的大きいですよね,接続する無線機にもよりますが).

トロ活???

リニアアンプ関連を調べていると,「トロ活」という言葉を目にします.最初は,何のことかわからなかったのですが,「トロイダル・コア活用百科」という本をsさ指していることがわかりました.国内ではFCZコイルが全盛ですが,海外から無線機キットを購入するとトロイダル・コイルが多用されており,その理解のために前述の本を買ってありましたが,なかみは中身は電力増幅器の説明にも多くのページが割かれています.

伝送線路トランスの技術が中心になっており,これを使って広い帯域の電力増幅器を少ない部品で作るというのが特徴の様です.

使用半導体部品は旧いのですが,MOS FET向け設計がきちんと記載されているので,今でも十分役に立ちます.