秘密の実験

Radius 21

Radius 21

数年前にebayで入手したRadius 21.
既に何回か桝形山無線倶楽部の活動に投入していますが,きちんと記事として触れていなかったので,まとめてみます.

【購入⇒受入れ検査?】

遥々と遠くポーランドから届いた時は,結構使い込まれた状態で,そのままでは全く動く感じではありませんでした.加熱する部分は鉛板をドーナツ状にくり抜いたパッキンが使われているのですが,それが一箇所不足.タンク内部は灯油の残りでなんとなく湿っている感じでした(よくあるパタン).何よりもひどかったのは,バーナー部分の詰まり.燃焼させると調子悪いとかそういうレベルではなく,口をつけて吹いても空気も通らない,鼻づまり状態です.まあ,なんとかなるだろうということで,キャブレタークリーナー液をたっぷり入れたジップロックに封入,一週間後に作業をすることにします.

 

【前準備】

その間に,便利な通販サイトを使って,不足していた鉛パッキンや他のパッキン類(念のため)を手配します.この頃のデザインのストーブはOptimusもPrimusもRadiusもマナスルもほとんど同じサイズのネジ,パッキンになっているので,メンテ用部品がアフターマーケットでたくさん流通しています.人によっては,車やバイクのエンジン用ガスケットをくり抜いて耐熱パッキンを作り出すそうです.まあ,エンジン類に比べたら,簡単な構造ですし,万一漏れても,ちょっと横から火が出るくらいですからね.

工具類も手配します.入り組んだところにガスの噴出ノズルがあり,それをひねって取り出すためのユニバーサルジョイント付きのスパナみたいなやつがあると便利です.あとは,灯油を圧送するためのポンプ機構がありますが,そのバルブ(NRV)をとりはずすためのくびの長いレンチ,ノズルの穴をお掃除するための針がついた道具などもこの手のストーブの専門店で手配しておきます.

同時に,灯油の手配も進めます.最近は灯油ストーブを使うことも無いので,家に備蓄がありません.大量に使うわけでは無いので,なるべく小さい灯油タンクを探します.ガソリン用の金属製の携行缶でも良いのですが,スタンドによっては,真っ赤な金属携行缶はガソリン用で灯油は不可とか石頭な(失礼!)対応をされるらしいので,如何にも灯油用という真っ赤なポリタンクを調達します.18リットルはでかいので,少し小さい10リットル用を入手し,車の後部座席に乗せてガソリンスタンドへ行くと,窓からその存在をみとめた店員さんが自動的に?後部座席ドアを開けてポリタンクを取り出し,灯油を入れ始めてくれました.素晴らしいです,これでこそ,専用のポリタンクを用意した甲斐があるというものです.

プリヒート用のアルコールも手配します.メチルアルコールは,燃料用アルコールとして東急ハンズでも薬局でも入手が容易です.むしろ,小分けして保管すつ容器に困ります.アルコールに相性の悪い樹脂があるので,注意が必要です.登山用品として有名なナルゲンのボトルを使うことにしました.

【お掃除・お手入れ】

キャブレタークリーナーもなかなか奥までは浸み込まないらしく,一週間経っても,ポロっとつまりが解消するというわけにはいきませんでした.バラバラにしてからくねった配管の中をなんとか掃除しようと挑戦が始まります.一番役に立ったのは,エレキギターの弦でした.交換した後の使用済み弦を使います.一番細い1弦から太い6弦までありますが,細い弦はノズルのお掃除につかえますし,太い弦は詰まった配管をほじるのに便利でした.配管がU字型に曲がっているので奥の詰まりを取り除くことができます.何時間かの奮闘の後,無事開通.

続いてNRVの交換です.専用レンチを手に入れましたが,ネットの情報では,固着していてねじ切る人が多いとのことで,慎重に作業を進めます.NRVは自転車のタイヤチューブの空気を入れるところと似た構造ですが,虫ゴムではなく,バネで栓を押し付けていて,空気の圧力で栓が動いてタンク内に空気が入っていく仕組みになっています.バラしてみると,この栓がモロモロにくずれる状態になっていました.栓だけを交換しても良いのですが,NRVユニットで入手していたので,ユニットまるごと交換しました.

続いて修理したのは,ポンプの摺動パッキンの部分です.革のパッキンの部分は大丈夫なのですが,ネジを適当に修理したみたいで,ぐらぐらしていますし,ナットも割れている感じです.他のナットで代用しようとしたところ,ネジのピッチが合いません.というか,規格外のピッチの様です.今後のことを考えて,ダイスでネジを切りなおし,ステンレスのISOネジ用ナットで固定しました(ビンテージのレストアというよりは,実用性重視です).なお,パッキンの潤滑油として,WD40とかCRC556とかを吹いておくと良いです.灯油で洗われて潤滑が失われることが多いので,小まめに点検すると良いです.

【試運転】

若干多過ぎかと思いましたが,タンクの7割くらいまで灯油を注入(コールマンのフィルタを使って注入口から入らなくなるくらい).プレヒート用の皿にアルコールを一杯まで注ぎ点火.この時,ポンプ頂部の空気抜きバルブは開けておきます(閉めてしまうと,プレヒートで温まった燃料がノズルから出てきてしまいます(大きな問題では無いですが,炎上して煤が出る原因になります).アルコールの火が消えかかったところで,空気抜きバルブを閉じて,ゆっくりとポンプすると,ノズルからガス状になった灯油が出てきますので,ライターで点火すればOKです(慣れると,アルコールの火が消えるギリギリのタイミングでこの操作を手早くやって,アルコールの火で点火も可能です.大した話ではないので,慣れたらトライしてみてください).

シングルのノズルから噴き出した炎をプレートに吹き付けるこのスタイルのバーナーは,各社ストーブの基本形として広まっていますが,結構な轟音です.溶接用のガスバーナーと似た感じですね.

まだ,掃除が行き届いていないのか,あるいはポンプの潤滑油が混じっているのかわかりませんが,少し赤い炎が混じります.温まってくると次第に青火が勝ってくる感じです.途中に残っていた過去の煤の塊が少しずつ剥がれてノズルの方へ集まってくるので,時々ノズルをお掃除すると,4方にきれいに広がった炎が得られやすいですね.

【実戦投入】

まずは,庭で実戦投入.灯油バーナーが得意な炊飯です.一度沸騰させたらあとはごく弱火で20分,以上.おこげは出来ますが,使えることは確認できました.

その後,何回か桝形山無線倶楽部の活動に投入してきましたが,それについては他の記事をご参照ください(あまり書いていませんが).

VOX MV50-CLは,なかなか良い

VOXから,次世代真空管であるNutubeを活用したMV50シリーズが発売されています.
イロイロなチューニング?バリエーションでClean,ROCK,AC,Boutique,Metalの5種類が販売されています.このうち,Cleanだけは異色な設定です(詳細はメーカーサイトVOX MV50-Cleanを参照ください).
Marchall,Vox,Laney,Blackstar,Hughes&Kettnerなど,イロイロと家用アンプを模索していたのですが,ノリタケとKORGという日本企業の努力の結晶であるNutubeを用いたアンプが,KORG傘下とは言え名門VOXのブランドで出てきた小型アンプにとても興味が湧きました.特にCleanの評判が良いらしく各地で品薄気味である中,かのサウンドハウスでも品切れで,さあどうしたものかと考えていたところ,突然入荷したことに触発されて思わずポチッ.
届いたのが以下のブツです.

VOX MV50-CL

評判通りの小ささと,ACアダプタのでっかさです.Nutubeはプリアンプ部分で,電力増幅部は半導体アンプとのことで,小型でありながら最大50Wの出力を得られるため,このACアダプタの大きさは,仕方ないかも知れません.スイッチング電源型のACアダプタであることからノイズの有無が懸念材料です.

早速試奏.まずは,一緒に購入したBeldenのスピーカーケーブル(BELDEN #9497 2SS)を用いて,自作スピーカーキャビネットに接続してみます.MV50には,出力を1/10,1/100に減衰させるスライドスイッチが付いているので,家でも安心と思ったのですが,マスタボリュームの調整範囲が広く,減衰させなくてもなんとかなる感じです.電力増幅部が半導体なためかも知れません.もちろん,1/100まで減衰させた方が,歪みの様子とかが顕著に表れるとかの違いはあるでしょうけど.

TREBLEとBASSのトーンコントロールの効きも良いです.調整しないと,TREBLEもBASSも強めな感じがします.特に出力が大きめのピックアップを付けたギターの場合は,BASSが響き過ぎるので,多少抑えめにしました.
音質についてですが,ネットで散見される感想を見るとCleanはすごくCleanな様に書かれていますが,結構,普通の真空管ギターアンプ並みに歪みます.太いと言えばそうかも知れませんが,とりあえず,OCDとかCentaur(モドキですが,笑)とかのエフェクターを付けなくてもいいかな,という印象です.

MV50には,スピーカ出力とヘッドフォン/LINE出力がありますが,ヘッドフォン出力の方が若干こもる感じです.スピーカ出力にアッテネータをかましてヘッドフォンで聞いた方が抜けが良いきらいがあります.ただ,少し音量を大きめにすれば,それほど気にならない,極めて優秀なヘッドフォン出力の完成度と感じました.

ACアダプタのノイズについては,それほど気にならないです.ヘッドフォンをつないだまま電源をONにすると,回路が安定になるまではミュートになっていて,ボツっと鳴り始めるのですが,最初の内は少し,スイッチング電源の様なノイズが聞こえていて,しばらく経つと消えます.これは,他のスライドスイッチ(ECOモード切替とか)を動かした際も同じように,しばらくノイズが聞こえた後消えていきます.まるで,機器内部でデジタル信号処理でノイズをキャンセルしているかのごとく動きます.ただ,シングルピックアップ特有のノイズは消えないので,その様な信号処理が入っていると思うのは間違いかも知れません.19V3Aくらいの電源が必要なので,今度シリーズ電源を作って,ACアダプタとの比較をやってみたいと思います.

なかなかいい感じのアンプなので,最近は毎晩これを使ってギターの練習に励んでいます.お薦めの逸品かな.

紙の地図とコンパスと

ねえ,オカムラぁ,な・ん・で 今更紙の地図とコンパスなの?

そんなことも知らずに,やれGPSだとか,準天頂衛星などと言っている日本人のなんと多いことか.

今こそ全ての日本国民に問います!

地図の読み方
コンパス

長旅や極寒による電池切れの心配がなく,磁気嵐の影響も受けない,今こそ紙の地図とSILVAコンパスを見直す時期です!
まあ,コンパスはさておき,地形図を眺めただけで先の地形を予測したり,自分がどのあたりまで登頂したかを理解しながら登るのは重要なことですね,多分.ダイブコンピュータよろしくスマートアウトドアウォッチで行程のどこまで来たかをチェックするのも便利ですが,山登りを作業としてこなしているみたいで.カーナビに頼っていると道を覚えなくなり,ekitanに頼ると路線図を忘れたり,そういうのと同じで,やはり,「今こそ全ての日本国民に問います!」な気分なのです.バカになっちゃいそうです.「人間はもっと高度なことに集中すれば良い」とかまことしやかに述べる”ど阿呆”が居ますが,ベースの能力が失われたところでより高度なアイデアなんて出るわけがなく,そんな妄言に騙されてはいけません.

整流管の代替用SSRを試してみた

真空管アンプの整流には,整流管を使う方法と半導体ダイオードを使う方法があります(細かいことを言うと,ダイオードは二極管のことも指す用語なので,正確には半導体とかシリコンとか付けた方が良いですが,最近はダイオードと言ったら半導体を指すことがほとんどですね.もっと細かいことを言うと,二極管,三極管というのは構造を指すだけなので,プリ管,パワー管,整流管という具合に役割で呼び分けることが多いです).
デバイスとしての整流管とダイオードの利点・欠点については色々知られていますが,どちらも欠点は少ないのでわかり易くするために敢えて各々の欠点だけをざっくりまとめでみます.

【整流管】

  • 発熱が大きい⇒寿命が短い(~一年と言う人も居るくらい)
  • 順方向電圧降下が大きい(これが上記発熱にも通じています)

【ダイオード】

  • 逆回復時間が長い(ファストリカバリダイオードの様に半導体中にキャリアトラップを設けて逆回復時間を短くすると,今度は順方向電圧降下が大きくなるというジレンマがあります.ショットキーバリアダイオードは,逆回復時間が短く,順方向電圧降下が小さいので理想的ですが,逆電流が大きい,逆電圧の耐圧が低いといった欠点があります⇒最近はSiCダイオードに期待が集まっています)
  • ギターアンプの場合,ピッキングニュアンスが表現しにくい,コンプレッサ的な役割をしない

特に,ダイオードの欠点の二点目についてですが,これは,整流管の内部抵抗が数十から数百Ωあることや,整流管が突入電流に弱いために整流管直後のキャパシタに20μF程度の小さいものしか付けられないことによる電源の弱さに起因すると考えられています.

いわゆる安定化電源の様に大きなキャパシタでどっしりとした電源構造すると,真空管アンプでも,トランジスタアンプ的な平坦なピッキングニュアンスになるそうです.その意味では,整流管向けの小さめなキャパシタのままで,整流管をダイオードに変更すれば,真空管アンプ的なピッキングニュアンスを実現できるかと思われます.

そこで,目にしたのが以下に紹介する,整流管とピンコンパチな半導体整流器です.

SOVTEK製で,全体は樹脂モールドされています. 放熱が気になりますが,真空管のB電源は電流が少ない(今回のアンプで最大75mA)ために,順方向電圧降下が低い半導体ダイオードにおいてはほとんど発熱がありません.

早速差し替えて試してみます.元の整流管5AR4の順方向電圧降下も17Vで,300V近辺のB電源にとっては小さめな電圧降下であるため,ダイオードに変更しても際立った差は見られませんでした.また発熱もほぼ無く,寿命も長そうなので,長時間練習の際はこのブリッジで代用するのが経済的かも知れません.

あるいは,しばらく5AR4で実験して,寿命が尽きたら5AR4を分解して端子部分だけ再利用してSiCダイオードブリッジを自作するのも面白いかな?

Fender Champ型真空管ギターアンプと整流管とエージングと

以前作成したFender Champ型真空管ギターアンプですが,時々鳴らして楽しんでいる程度でした.ある日,ボランティア活動先で指導員をされている方が真空管アンプにとても詳しい方で,その方から東芝の整流管5Y3を分けて頂きました.
元の設計では,5AR4という整流管を用いていますが,5AR4は傍熱管で立ち上がりは遅く,順方向の電圧降下が少なめです(-17V @ 225mA).一方,5Y3は直熱管で立ち上がりは早く,順方向の電圧降下は結構大きめです(-60V @ 125mA).
5AR4と5Y3は,ピン配置は互換性があるため,とりあえず差し替えてみます(パワー管等のプレート電圧が低くなる方向なので,大きな問題はありません).
早速ギターを接続して試してみます.軽く引く限りはあまり変化は見られません.しかし,強めにピッキングしたり,ゲインを上げたりしていくと,歪が早めに来ます.考えてみれば当たり前なのですが,パワー管(6V6GT)のプレート電圧が低くなって動作点が変わっているために,歪易くなっている様です.室内で小さめの音で歪ませるためには,順方向電圧降下の大きい整流管を使うというのもひとつの手かも知れません(若干変なアプローチですが).
なお,ダイオードと同様,順方向電圧降下が大きい部品は発熱も大きいので,その点は注意が必要です.

また,傍熱管と比較して直熱管である5Y3は,立ち上がりが早いのですが,それが傍熱管である12AX7や6V6GTへ悪影響を与えないのか?という点が気になるかも知れません.色々調べたのですが,ヒーターが温まらないうちに高いプレート電圧がかかることによる悪影響は特に問題無い様です.真空管型のギターアンプでは,先にヒーターだけ加熱するスタンバイスイッチとプレート電圧を加えるメインスイッチが分かれているものがありますが,これは,真空管へ与えるダメージという点では,意味が無いというのが正しい認識だそうです.
MARSHALLのアンプも,昔のデザインを踏襲してスイッチを二つに分けているものもありますが,新しいモデルでは一つのスイッチに集約されているものも散見されます.それらのアンプについて大丈夫か?というQAが海外サイトで出ていますが,きちんと技術的に解説されていますので,気になる方はそちらを参照されると良いでしょう.
確かに,普通のオーディオ用真空管アンプでは,スイッチが分かれているものは見かけられないですね.
また,ヒーターだけ赤熱して,プレート電圧をかけないという状態を長く続けるのは,真空管に悪影響を与えるという説明も見かけました.赤熱されて放出された熱電子が,プレート電圧が無いことによって真空管内を彷徨い,不必要にゲッターが失われる可能性を示唆されていました.

エージングについては,重要性をとても実感しています.普段はBlackstar FLY3で練習していて,たまに真空管アンプを使っていたのでなかなか気が付かなかったのですが,今回時間をかけて色々実験しているうちに,初期と比べて随分と良い音がする様に変わってきたことに気が付きました.最初は整流管の影響と思ったのですが,それとは別軸方向に音質が良く(ギターらしく)なっている気がします.

ということで,この実験の後は,なるべく真空管アンプの方を使うようにしています.夜間は自作アッテネータ+ヘッドフォンでも良いので.真空管アンプはなかなか奥が深く,楽しいですね.

箱ストーブ:Optimus 8R

ebayをながめていたら,なかなか状態の良いOptimus 8Rがオークションではなく,”buy it now”で出品されていたので速攻でポチりました.

Optimus 8R

今度はRadius 21やMSR Whisperlite Internationalと異なり,ガソリン専用です.
タンクからヘッドへは,木綿の紐の束を伝ってなんとなくガソリンが染みていきます.プレヒートされたヘッドから揮発したガソリンのガスが燃焼するスタイルです.そして,次第にタンクも温まり,タンク内のガソリンが加圧されて,燃焼が継続します.同じOptimusから出ている123Rと同様の仕組みです.
123Rの方がタンクへの熱の伝わりが大きいため,寒い環境での稼働が良いそうですが,逆に周囲を下手に囲んで過熱すると炎上することもあります.一方,8Rはその辺りを気にしてか,タンクの上に一枚遮熱用の金属プレートが存在します.
箱ストーブという構造上,タンクの上に鍋が接近する可能性が高いことへの配慮でしょう.

外箱の印刷を見ると1991年製の様ですが,8Rとしては後期型で,金属ケースにレリーフは無く,ベークライトの調節つまみも付いていません.数回使われただけの様で,新品に近い状態でしたので,いきなり燃料を入れて試すと,何の問題も無く動きました.これは実戦投入向きで嬉しい限りです.ただ,風防が無いので風に弱く,また,火力は,タンクが温まるまでは弱い雰囲気でしたので,簡単な調理くらいから投入するのが良さそうです.

ハクキンカイロ

ハクキンカイロ

普通の登山と比較して,SOTAの様に山頂における無線運用が伴う遊びでは,滞在時間が比較的長いために結構寒く感じます.特に手足が.電鍵もうまく操作できないというか,操作する気概がダメージを受けやすいです.時には通信よりも,ストーブに点火して調理や温かい飲み物作りへ流れかねない(笑)です.
そこで,使い捨て懐炉が登場するのですが,化学的な酸化反応による発熱のため,低温が過ぎると,発熱が弱るという弱点があります.そのためか,登山,特に冬山を目指す一部の人の間では,古式ゆかしいハクキンカイロが見直されている様です.特に,液燃ストーブが好きな人にとって,ホワイトガソリンみたいなベンジンを用いるハクキンカイロは,ZIPPO並に強い関心を引く存在です.
ハクキンカイロは,白金の触媒作用を用いて燃料を緩やかに燃焼(酸化)させるもので,炎が燃え上がるわけではないです.そのため,内部の綿に浸み込ませた高々10gとか20gとかの燃料で24時間以上(実測30時間弱くらい)発熱を続けることができます.
実際に使ってみると,使い捨て懐炉と比較して,パワフルに感じますね.排気ガスというか未燃焼ガスの匂いが若干気になるので,屋外活動には良いですが,オフィスワークの場合は,扱いに気をつかった方が良いかと思います.身に着けていて,机上に置いておいたりしなければ大丈夫でしょう.
季節物なので,欲しいと思ったら冬の間に入手しておきましょう.

Fulltone OCD風overdrive effctorを作ってみた

以前,KLON Centaur風エフェクタを作成した時と同じところから基板を入手して有名なFulltoneのOCD風のoverdrive effectorを作成してみました.

Fulltone OCD互換の基板

FETの2N7000,Geダイオード1N34,OPアンプTL082CPあたりが主要な半導体です.今回は,キャパシタにはWIMAを多用してみました.ハモンドの1590BSケースがおすすめとのことですが,あいにく桜屋電機店には1590B (BSよりも少し背が低い)しかなかったため,それで強行.3PDTのスイッチ,ポットが3個,1PDTのスイッチ,LED,DC電源コネクタ,標準サイズのモノラルプラグが2個,そして基板を押し込むのに難儀しました(高さは重要).

ハモンドのケースはアルミの板厚が2mmもあり,穴開けに苦労します.例えば,6.5mmのドリルは,注意しないとチャックがすべってしまうくらい抵抗があります.半田付けは3時間もあれば十分ですが,ケース加工には1~2日かかってしまうくらいです(大型のボール盤とケースを押さえる台があれば早いかと).

早速試奏,思ったよりも良い音というか,よく聞くオーバードライブの音が容易に出てくるのがさすがです.ただ,3PDTスイッチでトゥルーパスにすると,甲高い発振音が聞こえます.もしやと思い,シールドをギターから抜いて試すと,更に大きな音で発振します.これは明らかに,オペアンプが発振している感じです(TL082CP一個だけですが).

プリント基板の製造元,仙台初心者ギターサークル「音色研究会」のサイト

http://guitar.plaisir-pc.com/2018/01/28/ocd/

を見ると,下の方にやはり発振の件が書かれており,対策としてC5の220pFを1000pFにするとおさまる,とあったので,とりあえず,220pFに並列に470pFを追加したところ,きれいに発振がおさまりました.入力がオープンでは無い場合も裏で発振が重なっていた様で,この改良により,エフェクターの出力音がよりきれいにもなりました(最初から気づかんかい!という話もありますが,歪系のエフェクターは判断が難しいw).

なかなか太くてカッコイイ音のオーバードライブなので,テレキャスやストラトにはぴったりですが,逆に,フルアコには全く馴染まないですね.

また,ギターピックアップからの出力レベルにかなりセンシティブに音質,歪具合が変化するので,ギター側のポットをいろいろと調整すると楽しいです.

MSR whisperlite international導入

以前,ebayでRadius 21という灯油ストーブを入手し,桝形山無線倶楽部の裏シンボルとして時々活躍しています.何十年も前に製造された骨董品なので,常に山へ持って行くのも若干気がかりであり,今時のストーブとやらにも興味があり,MSR whisperlite internationalを導入してみました.DragonflyとかXGKも面白そうなのですが,あのスタイルのノズルはRadius同様にジェット機は大げさですが,ガスバーナーの様な轟音がするのがわかっています.一方,whisperliteの場合は,コールマンの燃焼口と同じようなデザインなので,見ただけで静かそうです.どこの店でもほぼ値引きが無く,今時,こんな価格統制が出来ているなんて,公取に目をつけられたりしないかな?とか余計なことを考えつつ,購入.早速庭でテストですが,その前にこの手のストーブで恒例の事前点検.

コールマンもRadiusもそうですが,皆ポンプのカップの潤滑油切れが多いです.MSRも,出荷されてからどれくらい経っているかわかりませんし.早速ポンプを分解してポンプカップを見ると案の定乾き気味なので,付属品のオイルをたらして再組立て.

燃料をボトルに灯油を入れて準備完了.新品のうちから煤けるのが何だなぁと思い,アルコールでプレヒートしましたが,なんかパワーが足りていない感じです.火が消えたかどうかがわかりにくいアルコールを追加するのは危険なので,ポンプのバルブを少し開けて結局灯油でプレヒート.炎がメラメラ上がりますが,液燃ストーブを何年も使っているとこれくらい想定内.通りがかりの人に火事と思われないかが懸念でしたが,しばらくしたら収まって,勝手に点火しそうな雰囲気になり,バルブを再度少し開けると無事点火.火が上から見えるので,その意味ではラジウスよりも簡単かも知れません.しばらく燃やし続けると,バーナーに付いた煤が剥げてヒラヒラと飛び散ります.とりあえず,実験成功ですね.この調子ならばアルコールを持ち歩く必要も無さそうです.

なお,移動時は,燃料ボトルからポンプを抜いて運ぶべきと思うので,ポンプに煤が付かない様にビニール袋に入れた方が良さそうです.定番のEPIのプラスチックケースは,山道具屋さんに置いてあることが少ないので通販で入手.

今から春が楽しみです(その前に庭で自炊か?)





桝形山無線倶楽部の技術部活動

年末が近付き,部長JL1NIE局の声掛けで,若干の雨模様の中,本拠地桝形山にて不定期技術部活動が行われました.今回の活動は,

  1. Radix社RD-S106のJG1GPY局への引き渡し(元々JL1NIE局が保有し,数年前に7M4EZB局へ譲られたモノ)とテスト
  2. 上記アンテナを用いたJG1GPY局による和文モールス通信
  3. JL1NIE局によるマルチバンドEFHWアンテナの調整

という内容でした.

Radixアンテナは,コンパクト(しっかりした作りのためあまり軽量ではないですが)でGPY局のSOTA/ポタリングのお供として活躍する予定です.

NIE局の新しいアンテナアナライザーを使い,RD-S106の7MHz用エレメントの調整もササっと終わり,GPY局の和文電信も滞りなく成功.

 続いて,NIE局謹製のトラップを用いたマルチバンド対応EFHWの調整を開始.新型のアンテナアナライザーはとても多機能で,マルチバンドアンテナのSWRが複数周波数でDIPというか低い値になっていることが一目でわかります.

EFHWは周囲の影響を受けやすいため調整に難航,周囲が暗くなる頃になんとなく収束?(その後,NIE局よりこの時の調整の問題点の報告がありました).

 雨模様の中,アンテナ調整の奥深さを実感し,技術部活動らしい充実した活動でした.