月: 2015年3月

「釣竿アンテナ製作ノート」つづき

この本は,いろいろと”目から鱗”なことが書かれています.特に,ベランダアンテナとアース,ラジアルに関する記載は秀逸です.ざっくり書くと,1/4λバーティカルをベランダに立てる場合,(1)ラジアルとして電線を多量に散りばめる,(2)ベランダの手すりをアースにする,(3)GP(エレベーテッドラジアル),という選択肢があります.結論から言うと,(3) > (2) > (1)で効率が良いということです.基本的な考え方として,「電流腹を建物から遠ざける」というのが一番重要.なので,エレベーテッドが一番良い.また,GPアンテナの場合,ラジアルは一本だとL字ダイポールでバーティカルな輻射にはならない(対称形に張るのが重要)ということも書かれています.

また,アンテナのローディングコイルについて,ボトム,センター,トップと考えると,ボトムは電流腹なのでそこにコイルを入れると効率が悪い様なことを言われているが,実際はそうではない.センター,トップになると高いインダクタンスのコイルが必要になり,巻線数が多い必要があり,抵抗値が上がりQが下がるのでよろしくない.大型コイルをボトムに入れるのが実装まで考えると良い,というのも”目から鱗”でした.まあ市販のホイップはどちらにしろ大したコイルではないので,ダメか.

で,これらをまとめると,狭いベランダでコンパクトに効率よいアンテナを立てるとなると,1/2λのバーティカルな気がするのですが,あってますかね?電流腹は建物から離れるし.バーティカルダイポールは,給電が面倒なので,以前作ったみたいなEFHWにするのが良さそう.短縮したければ,1/2λのセンターにコイルを入れるので良いのか?いろいろ試してみたくなりました.

でも,よく考えたらセンターにコイル入れて短縮して,オフセット給電したら,それってVCHアンテナじゃん.なんか同じところをぐるぐる回っている気がする.